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住宅ローンを利用して注文住宅を建てる流れを解説!つなぎ融資やローンの2本立てとは?

公開日:2023/04/27 更新日:2023/11/17

住宅ローン注文住宅

憧れのマイホームとして「注文住宅」を検討している人も多いでしょう。注文住宅には多額の費用がかかるため、住宅ローンを利用するのが一般的です。

しかし「土地の購入費用にも住宅ローンが利用できるの?」「住宅ローンで融資を受ける前にも、支払いが必要な費用があるって本当?」などの疑問を抱えている方も少なくないでしょう。

そこでのこの記事では、注文住宅を建てる際の住宅ローンの利用について詳しく解説します。土地購入の有無や住宅ローンの組み方によるメリット・デメリットなども紹介しているので、ぜひ住まいづくりの参考にしてください。

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住宅ローンとは?

住宅ローンとは、住宅を取得するために金融機関からお金を借りることです。

長期に渡って安定的な返済していくため、住宅ローンの審査では「安定的かつ継続的な収入がある」ことが重視されます。

住宅ローンの種類

民間ローン

民間ローンは、民間の銀行や信用金庫、信託銀行、ネット銀行、保険会社などが提供する住宅ローンです。ネット銀行のものが、低金利で人気があります。

金利タイプは、固定金利期間選択型、変動金利型など。

公的ローン

国や公的機関が提供する住宅ローンです。

金利タイプは、5年固定金利性など。

住宅ローンを利用して注文住宅を建てる基本の流れ

住宅ローンを利用して注文住宅を建てる際は「注文住宅を建てる流れ」「代金の支払いタイミング」「住宅ローンの流れ」の3つを把握しておくことが大切です。

注文住宅を建てる流れ 代金の支払いタイミング 住宅ローンの流れ
プランニング・資金計画
土地探し
土地の申し込み 事前審査
土地の売買契約 土地購入の手付金 本審査
土地の引き渡し 土地購入の残金
建物の工事請負契約 工事の手付金
着工 工事の着工金 ローンの契約
上棟 工事の中間金
建物の引き渡し 工事の残金 融資実行

注文住宅を建てる際は、上記の表のように、さまざまなタイミングで代金を支払う必要があります。

そのため、土地の取得から工事まで流れを把握するとともに、各タイミングで支払いが必要となる代金の内容や住宅ローンの審査や融資実行がいつなのか、などを理解しておくことが大切です。

住宅ローンの融資が始まる前に必要になる費用

住宅ローンの融資が実行されるのは「建物の引き渡し」のタイミングが原則です。また「土地購入のため」だけには、住宅ローンの利用はできません。そのため、以下の費用は住宅ローンの融資が実行される前に支払いが必要となります。

  • 土地購入の手付金
  • 土地購入の残金
  • 工事の手付金
  • 工事の着工金
  • 工事の中間金

これらの費用を合算すると、注文住宅を建てる費用総額の6〜7割前後になることも少なくありません。これらの費用を、住宅ローンの融資が実行される前に自己資金だけで用意するのは難しい場合も多いでしょう。

そのため、多くの金融機関では、注文住宅の取得に対応した住宅ローンの金融商品を用意しています。こうした金融商品をうまく活用すれば、自己資金を抑えて注文住宅を建てることが可能になります。

注文住宅の住宅ローンは「土地の有無」に注目

住宅ローンを利用して注文住宅を建てる場合、「土地あり(土地の購入なし)」「土地なし(土地の購入あり)」によって住宅ローンの利用方法が変わります。また「土地なし」の場合はローンの組み方によって、さらに2つのパターンに分かれるため、合計で次の3パターンが考えられます。

  • 土地あり:注文住宅の建築費に対して住宅ローンを組む
  • 土地なし①:土地と建物で住宅ローンを2本立てする
  • 土地なし②:土地と建物の住宅ローンを1本化する

それぞれのパターンごとに、住宅ローンの組み方について解説します。

【土地あり】住宅ローンで注文住宅を建てる流れ

土地あり(土地の購入なし)の場合、土地の購入にかかる費用を用意する必要はありません。そのため、基本的には建物の建築費用にかかる住宅ローンを1本組みます。

注文住宅を建てる流れ 代金の支払いタイミング 住宅ローンの流れ
プランニング・資金計画 事前審査
ハウスメーカー・工務店の決定
建物の工事請負契約 工事の手付金

※つなぎ融資、分割融資を利用する場合もある

本審査
着工 工事の着工金

※つなぎ融資、分割融資を利用する場合もある

ローンの契約
上棟 工事の中間金

※つなぎ融資、分割融資を利用する場合もある

建物の引き渡し 工事の残金 融資実行

ただし、住宅ローンの融資は、建物の引き渡しのタイミングで実行されます。そのため、融資実行前に支払いが必要となる「工事の手付金」「工事の着工金」「工事の中間金」は自己資金で用意する必要があるのです。

自己資金での用意が難しい場合は「つなぎ融資」や「分割融資」を利用する方法もあります。

「つなぎ融資」とは?

つなぎ融資とは、住宅ローンの融資が実行される前に一時的に「手付金」「着工金」「中間金」などの費用を立て替えるためのローンです。つなぎ融資は住宅ローンとは別のローンになるため、別途申し込みや審査、契約の締結が必要になります。

つなぎ融資を受けるためには、住宅ローンと同様に、印紙代や手数料などの諸費用が発生します。この諸費用は住宅ローンの諸費用とは別になるため、つなぎ融資の諸費用としての資金の用意が必要です。住宅ローンの融資実行によって、つなぎ融資を返済します。

つなぎ融資は融資期間が1年前後と短く、担保が必要ないのが一般的です。ただし、住宅ローンに比べると金利が高くなる点に注意しましょう。

「分割融資」とは?

分割融資とは、本来建物引き渡し時に実行される住宅ローンの融資の一部を、土地の購入や工事着工のタイミングで前もって受け取る方法です。

つなぎ融資と似ているように感じますが、分割融資はあくまで住宅ローンの融資を分割で受け取る方法のことです。それに対して、つなぎ融資は住宅ローンとは全く別の商品です。そのため、返済のタイミングや金利なども異なります。

また、分割融資を取り扱ってる金融機関は限られており、契約の回数や分割の回数、受け取りのタイミングも金融機関によって異なります。分割融資の返済は、融資を受けるたびにその翌月から発生します。

【土地なし】住宅ローンで注文住宅を建てる流れ

住宅ローンは、建物の建築費に対してのみ融資を受けられるのが原則です。しかし、建物を建てることを前提に土地を購入する場合は、土地の購入費も融資に含めることが可能です。

土地なし(土地の購入あり)で、住宅ローンの融資に土地の購入費を組み込む方法には以下の2つパターンがあります。

  • 土地と建物で住宅ローンを2本立てする
  • 土地と建物の住宅ローンを1本化する

それぞれの流れについて見ていきましょう。

土地なし①:土地と建物で住宅ローンを2本立て

土地の購入費と注文住宅の建築費、それぞれに対して2本の住宅ローンを組む場合は、土地の引き渡しと建物の引き渡しのタイミングで2回融資が実行されます。土地購入費が先に受け取れるため「土地先行融資」とも呼ばれています。

注文住宅を建てる流れ 代金の支払いタイミング 住宅ローンの流れ
プランニング・資金計画 事前審査
土地探し 本審査(土地)
土地の申し込み
土地の売買契約 土地購入の手付金 ローンの契約(土地)
土地の引き渡し 土地購入の残金 融資実行(土地)
建物の工事請負契約 工事の手付金

※つなぎ融資、分割融資を利用する場合もある

本審査(住宅)
着工 工事の着工金

※つなぎ融資、分割融資を利用する場合もある

ローンの契約(住宅)
上棟 工事の中間金

※つなぎ融資、分割融資を利用する場合もある

建物の引き渡し 工事の残金 融資実行(住宅)

メリット

土地代が先に融資されるので、頭金が少ない場合でも金利の高い「つなぎ融資」を使用せずに土地の購入が可能になります。ただし、自己資金が足りない場合は、工事費用としてつなぎ融資や分割融資を利用するケースもあります。

また、指定の条件を満たしていれば、土地購入費に対する融資も住宅ローン控除の対象となります。

デメリット

土地購入費と建築費のそれぞれで住宅ローンを組むため、住宅ローンの手続きや諸費用の支払いが二重になります。そのため、手続きの手間が増えたり、諸費用の支払いが2倍になったりといったデメリットもあります。

さらに、土地購入費に対するローンの返済は「土地の引き渡し」が完了した時点から始まるため、現在の住まいの住居費と二重で支払いが必要なる期間が発生することにも注意しましょう。

土地なし②:土地と建物の住宅ローンを1本化

土地の購入費と注文住宅の建築費を合わせて、1本の住宅ローンを組む方法です。

融資は建物の引き渡しの際に実行されるため、土地の購入費や工事の「手付金」「着工金」「中間金」などは自己資金で支払う必要があります。工事に関する費用を自己資金だけでは賄いきれない場合は、つなぎ融資や分割融資を利用する方法もあります。

注文住宅を建てる流れ 代金の支払いタイミング 住宅ローンの流れ
プランニング・資金計画 事前審査
土地探し
土地の申し込み
土地の売買契約 土地購入の手付金 本審査
土地の引き渡し 土地購入の残金
建物の工事請負契約 工事の手付金

※つなぎ融資、分割融資を利用する場合もある

着工 工事の着工金

※つなぎ融資、分割融資を利用する場合もある

ローンの契約
上棟 工事の中間金

※つなぎ融資、分割融資を利用する場合もある

建物の引き渡し 工事の残金 融資実行

メリット

土地と建物を合わせて住宅ローンを1本にすると、住宅ローンの手続きを1回にまとめられます。諸費用の支払いも抑えられるので、なるべく出費を抑えたい人にもおすすめです。

また、分割融資を利用しなかった場合は、建物の引き渡し後からローンの返済が始まるので、現在の住居費の支払いと期間が被りにくいといえます。ただし、分割融資を利用した場合は、融資を受けた翌月から返済が始まる点に注意しましょう。

デメリット

住宅ローンを1本化すると、手間や諸費用は抑えられますが、融資実行までに支払う代金を自己資金でまかなう必要があります。そのため、多額の自己資金が必要になるでしょう。

途中で資金が足りなくなった場合は、つなぎ融資や分割融資を利用することも可能ですが、余分な利息や諸費用の支払いが発生します。

注文住宅で住宅ローンを組む際の注意点

注文住宅を建てる際の住宅ローンは、マンションや建売住宅の購入よりも手続きが複雑になりやすい傾向があります。そのため、事前に以下の注意点についてしっかりと理解しておきましょう。

  • 自分に適した金融機関を選ぶ
  • ハウスメーカーや工務店の提携ローンも検討する
  • 金利について理解しておく
  • 資金計画は専門家に相談する

それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

自分に適した金融機関を選ぶ

ひとことに「住宅ローン」といっても、金融機関ごとに取り扱っている商品は異なります。本記事では土地先行融資、つなぎ融資、分割融資などを紹介しましたが、すべての金融機関でこれらの住宅ローンを取り扱っているわけではありません。

ご自身の資金計画に合わせて、無理のない返済が可能な住宅ローンの組み合わせができる金融機関を診療に選ぶことが大切です。

ハウスメーカーや工務店の提携ローンも検討する

注文住宅の建築を依頼するハウスメーカーや工務店が「提携ローン」を紹介してくれる場合もあります。

提携ローンとは、ハウスメーカーや工務店が金融機関と提携して提供している金融商品です。提携ローンは、ハウスメーカーや工務店が建築・販売する住宅の購入者向けの商品であり、以下のようなメリットがあります。

  • 通常の住宅ローンよりも金利が低く設定されている
  • 審査期間が短い
  • 手続きが簡単

提携ローンの場合、別途手数料が発生したり、金融機関が限定されていたりといった注意点もあります。提携ローンにはメリットだけではなく事前に理解しておくべきデメリットもありますが、融資を受けられる可能性が高いため、その他の金融機関とともに検討してみましょう。

金利について理解しておく

住宅ローンを借り入れる際は「金利」についても理解しておくことが大切です。金利とは、住宅ローンなどの借入金に対して発生する利息の利率です。住宅ローンの金利には「固定金利」と「変動金利」の2種類があります。

固定金利とは、借入時に設定された金利が完済まで変動せず適用されるものです。それに対して変動金利は、市場金利の変動に伴い一定の期間で金利が見直されるものです。また、借入から一定期間は固定金利が続き、その期間が過ぎると固定金利または変動金利のどちらかを選択できる「固定金利選択型」もあります。

固定金利は金利変動に左右されないため、計画的な返済が可能です。ただし、市場の金利が下がった場合でも、返済額が変わらないというデメリットもあります。

2023年4月現在、変動金利は固定金利よりも低く設定されているため、利息負担額は変動金利のほうが少なくなっています。ただし、今後金利が上がることがあれば、利息振負担額も大きくなるというリスクもあります。

住宅ローンを検討する際は、借入金額だけではなく金利の種類や利息を含めた返済額などを把握して、無理なく返済できる資金計画を立てましょう。

資金計画は専門家に相談する

複雑な住宅ローンの条件や返済計画は、素人ではなかなか判断が難しいものです。そこで注文住宅の建築を検討する際は、住宅ローンの専門家に相談するのがおすすめです。

金融機関やハウスメーカー、不動産会社が主催する「住宅ローン相談会」なら、ライフプランに合わせた細かい返済シミュレーションなどを行い、自分に合った住宅ローンの組み方を提案してもらえるでしょう。

まとめ

住宅ローンを利用して注文住宅を建てる場合、土地の有無や自己資金額、ローンの組み方などによって、ご自身の負担が大きく変わります。マイホームは大きな買い物です。無理なく支払い、返済ができるように堅実な資金計画、ローンのプランニングを行うことが重要です。

注文住宅の建築をお考えの方は、まずはハウスメーカーや工務店が主催する住宅ローン相談会などを利用してみてはいかがでしょうか。

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カゴスマ 編集部

2014年8月から鹿児島の注文住宅・家づくり専門のホームページ「カゴスマ」を運営。延べ96万人以上に訪問いただき、約3,000組の鹿児島で家を建てたい人に、地元の工務店・ハウスメーカーをご案内。鹿児島で新築マイホームを夢みる人と鹿児島の家づくりのプロをつなげるために日々更新中です。

ホームページ:https://kagosma.jp/

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