フローリングの張り替え費用はどれくらい?床材の種類やリフォームのポイントを紹介

室内リフォーム

フローリングの汚れや傷、劣化が気になり始めたら、フローリングの張り替えがおすすめです。しかし「フローリングの張り替えには、どれくらいの費用がかかるの?」「どんなタイミングでフローリングを張り替えたらいいの?」など、お悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか?

そこで、フローリングの張り替え費用の目安や、張り替えのタイミングなどを詳しく解説します。フローリング以外の床材の種類や、リフォームを成功させるポイントについても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

フローリングの張り替えを検討する前に知っておくべきこと

フローリングの張り替えを検討する際には、次の2点について理解しておくことが重要です。

  • フローリングの種類
  • フローリングの張り替え方法

フローリングは、大きく2つの種類に分けられ、それぞれ特徴やメリット・デメリットが異なります。また、フローリングの張り替え方法によって、コストや仕上がりが大きく変わることもあります。

そこでまずは、フローリングの種類や張り替え方法から、詳しく見ていきましょう。

フローリングの種類

フローリングは、大きく次の2つの種類に分けられます。

  • 無垢フローリング
  • 複合フローリング

それぞれの特徴について解説します。

無垢フローリング

無垢フローリングとは、天然の木材から切り出した一枚板を加工したフローリングのことです。天然木材ならではの風合いが感じられるだけではなく、木材が持つ高い調湿作用により、夏は涼しく冬は暖かい快適な住まいを実現してくれます。

また無垢フローリングは、年月とともに木肌の色合いが濃くなり、味わい深い質感に変化するため、天然素材ならではの経年美を楽しめます。

ただし無垢フローリングは、衝撃や水に弱く、表面に傷やシミ、汚れが付きやすいことがデメリットです。無垢フローリングを長く楽しむためには、このデメリットも「経年美のひとつ」と捉えることが大切です。

無垢フローリングは、素材そのものの価格が高く、さらに施工にも手間がかかるため、複合フローリングに比べると費用が高くなる点も理解しておきましょう。

複合フローリング

複合フローリングとは、合板などの下地の上に、薄い木材シートや化粧シートを貼り合わせたフローリングです。無垢フローリングよりもコストを抑えられることが特徴のひとつであり、一般的に普及しているフローリングの多くは複合フローリングになります。

複合フローリングは表面加工が施されているため、傷や汚れに強く、使い勝手の良さがメリットです。また熱や湿気でも変形しにくいため、床暖房に対応した製品も多数発売されています。

コストを抑えられて、日々のお手入れもしやすい複合フローリングですが、天然木材の独特の風合いは、無垢フローリングと比較するとどうしても劣ってしまいます。

フローリングの張り替えを検討する際は、無垢フローリングと複合フローリング、それぞれのメリットとデメリットを理解しておくことが大切です。

フローリングの張り替え方法

フローリングの張り替え方法には、次の2種類があります。

  • 張り替え工法
  • 重ね張り工法

それぞれの工法ごとに、メリットやデメリットがあるため、特徴を理解しておきましょう。

張り替え工法

張り替え工法とは、既存のフローリングを全てはがしてから、必要に応じて下地や土台の修復を行ったうえで、新しいフローリングを張る方法です。

年月が経過して下地や土台にも劣化が見られる場合は、張り替え工法を選択するのが良いでしょう。張り替え工法であれば、既存のフローリングははがしてから、新しいフローリングを張るため、床の高さが変わらず、仕上がりも美しいことがメリットです。

フローリング以外の床材からフローリングへの張り替えを行う場合は、張り替え工法でしか対応できません。また、張り替え工法は、重ね張り工法に比べると費用が高く、また工期も長くなりやすい点に注意しましょう。

重ね張り工法

重ね張り工法とは、既存のフローリングの上に、新しいフローリングを張る方法です。張り替え工法に比べて、既存のフローリングをはがさない分、費用が抑えられる点がメリットです。既存のフローリングの解体作業がないため、張り替え工法に比べると、工期も短くなります。

ただし、重ね張り工法の場合は、下地や土台の状態を確認することができません。そのため、比較的年月が浅く、下地や土台が劣化していないケースで採用されています。

また、既存のフローリングの上から新しいフローリングを張るため、どうしても床の高さが高くなってしまいます。そのため、張り替えていない部屋との境目に、段差ができてしまう点に注意しましょう。

フローリングの張り替え費用の相場

フローリングの張り替え費用は、無垢フローリングのほうが複合フローリングよりも高くなります。また張り替え工法のほうが、重ね張り工法より高くなります。
ここでは部屋の広さごとに、それぞれの張り替え費用の目安を紹介します。

張り替え工法重ね張り工法
6畳 無垢フローリング15万円~22万円10.5万円~17.5万円
6畳 複合フローリング11.5万円~16.5万円7万円~12万円
8畳 無垢フローリング19.5万円~28.5万円14万円~23万円
8畳 複合フローリング15万円~21.5万円9万円~15.5万円
12畳 無垢フローリング28万円~35万円26万円~32万円
12畳 複合フローリング25万円~29万円20万円~27万円
20畳 無垢フローリング46万円~58万円33万円~53万円
20畳 複合フローリング42万円~48万円21.5万円~29万円

また、フローリングの張り替え費用は、部屋の形状や移動が必要な家具の有無などによっても前後します。

フローリングの張り替えにかかる期間

張り替え工法であれば、6畳の居室で2~3日、重ね張り工法であれば、6畳の居室で1~2日が工期の目安です。張り替え工法は既存のフローリングをはがし、必要に応じて下地や土台の修復を行うため、重ね張り工法の2倍程度の工期がかかります。

玄関や洗面所といった面積が狭い場所であれば、半日~1日前後で作業が完了する場合もあります。

フローリングを張り替えるタイミングは?

無垢フローリングと複合フローリングで差があるものの、一般的にフローリングは、10年を経過したころから表面の劣化が目立ちやすくなります。さらに15~20年を超えると、フローリングの下地や土台にも劣化が見られるようになります。そのため、10~15年を目安にリフォームを検討するのがおすすめです。

また、フローリングを踏むと「ギシギシと音がする」「床が沈み込むような感覚がある」といった場合は、下地や土台に劣化が始まっている可能性があります。このようなサインが見られた場合は、早めにフローリングの張り替えを検討しましょう。

フローリングの床材の種類を解説!選択肢をふやそう

住宅の床材には、フローリング以外にもさまざまな選択肢があります。ここからは、フローリング以外の床材の種類について紹介します。

クッションフロア

クッションフロアとは、塩化ビニル樹脂でできたクッション性の高い床材のことです。フローリング調やタイル調といったプリントが施されており、デザインのバリエーションも豊富にあります。また耐水性が高く、洗剤に触れても変質しにくいため、汚れやすい水回りにも適した床材です。

遮音性や衝撃吸収性があり、ものを落としてもキズが付きにくいことがメリットですが、柔らかな素材のため、重たい家具を長期間置いていると、表面がへこんでしまう点に注意しましょう。また、クッションフロアは耐熱性が低いため、熱湯やタバコの灰などで表面が溶けてしまうほか、紫外線による変色にも注意が必要です。

フロアタイル

フロアタイルとは、塩化ビニル樹脂でできたタイル状の床材です。同じ塩化ビニル樹脂でできたクッションフロアに比べると、硬くて耐久性が高い点が特徴です。また、タイル状なので、汚れや劣化が目立つ部分だけを張り替えるといったメンテナンスも可能です。

正方形や長方形など、さまざまな形状があり、デザインもフローリング調やタイル調、大理石風など豊富にそろっています。クッションフロアに比べると表面のデザインの再現度が高く、高級感のある仕上がりが実現できます。

ただし水をこぼしてしまうと、タイルの継ぎ目から下にしみこんでしまうことがあるため、水回りの床材としてはあまり適していません。

カーペット

カーペットは、ウールやアクリル、ナイロンなどの繊維素材でできた床材です。断熱性や防音性が高い床材で、カラーバリエーションも豊富にそろっています。

床のひんやりとした感触が苦手な方や、滑りにくい床材、柔軟性のある床材を求めている方におすすめで、小さなお子さんやご高齢のご家族がいる家庭にも適しています。

ただし、カーペットは日々の掃除を怠ると、毛足の中にほこりをため込んでしまうというデメリットがあります。さらに、水分を含んだものをこぼしてしまうと、シミが残る可能性もあるため、丁寧なメンテナンスが必要です。

タイル

タイルは表面が硬く、耐久性や耐水性に優れた床材です。汚れや水にも強いため、表面を水拭きするだけで、きれいな状態を保つことができます。おしゃれなデザインのタイルも多く、インテリア性の高さも魅力のひとつです。

ただし、ひんやりとした感触があるため、床材として使用する場合はラグなどを敷くほうが快適に過ごせるでしょう。

硬い質感やひんやりとした感触から、リビングや廊下の床材にはあまり使用されていませんが、汚れへの強さや耐久性の高さから、玄関の土間の床材として多く採用されています。

フローリングの張り替えを成功させるポイント

せっかくフローリングを張り替えたのに「こんなはずではなかった」「イメージと違う仕上がりになってしまった」など、後悔してしまう結果は避けたいものです。

そこでここからは、フローリングの張り替えを成功させるためのポイントについて紹介します。

マンションの場合は管理規約を必ず確認

マンションのフローリングを張り替える際は、必ずマンションの管理規約を確認しましょう。

一般的に多くのマンションでは、使用できるフローリングの遮音等級が、管理規約によって定められています。マンションでは、下の階に足音や物音が響く可能性があるため、一定以上の遮音性がある床材の使用が求められるためです。

また、マンションによっては、フローリングの張り替え自体が禁止されていたり、隣接する部屋の住民に工事について知らせる義務が課せられていたりと、管理規約でリフォームに関するルールが定められているケースもあります。

フローリングの張り替えが原因で、管理会社や住民とトラブルにならないように、管理規約は必ず確認しましょう。

一部分だけの張り替えは避ける

「床の一部分だけに、大きな傷がついてしまった」「日焼けによる変色が気になる部分がある」などの理由から、フローリングの一部分だけを張り替えたいと考える人もいるかもしれません。

しかし、フローリングの一部分だけを張り替えた場合、周辺との色や質感の違いが目立ってしまったり、張り替えた部分と既存のフローリングの境目に隙間ができてしまったりといった可能性もあります。

フローリングの張り替えを行う際は、一室全体を張り替えるようにするのがおすすめです。

張り替えは実績豊富なリフォーム会社に依頼

費用を抑えるために「フローリングの張り替えをDIYで行いたい」という人もいるでしょう。張り替えが比較的簡単なフロアタイルであれば、DIYでもきれいに仕上げることができますが、フローリングの場合、既存のフローリングをはがしたり、下地や土台の修復が必要になったりするケースもあります。そのため、DIYで行うのは避けたほうがいいでしょう。

リフォーム会社に依頼する場合は、フローリングの張り替え工事の実績が豊富な会社を複数社選び、見積もりを取って比較するのがおすすめです。

特に20畳を超える広い居室の張り替えは、リフォーム会社ごとに費用が大きく異なる場合も少なくありません。またアフターサービスにも違いがあるため、まずは各社のホームページで実績を確認して、見積もりを依頼してみましょう。

フローリングの貼り替えで失敗しないために信頼できるリフォーム会社に相談しよう

フローリングの張り替えを検討する際には、フローリングの種類や張り替え方法について、事前に理解しておくことが大切です。それぞれの特徴を理解したうえで、ご自宅のフローリングに適した張り替えリフォームを行いましょう。

フローリングの張り替えを検討している方は、まずは実績豊富なリフォーム会社に問い合わせてみることから始めてみてはいかがでしょうか。

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